はじめに
今回は、FX取引の自動化に興味がある方に向けて、MT4（MetaTrader 4）で使用されるEA（Expert Advisor）開発の基礎について、MQL4プログラミングを中心に解説します。プログラミング初心者の方でも理解できるよう、順を追って説明していきます。
1. MQL4とは？
MQL4（MetaQuotes Language 4）は、MT4のインジケーターやEAを作成するためのプログラミング言語です。普段使用している移動平均線やボリンジャーバンドなどのインジケーターも、すべてMQL4で作成されています。
初心者にとってプログラミングは難しく感じるかもしれませんが、順を追って学べば決して難しいものではありません。さらに、Web上には多くのMQL4ソースコードが無料で公開されているため、これらを参考にしたりカスタマイズしたりすることで、徐々に知識を蓄えていくことができます。
2. MQL4プログラムの作成から実行までの流れ
MQL4プログラムを作成し実行するまでの基本的な流れは以下の通りです。
- ソースコード(.mq4)を新規作成する
- MQ4ファイルにプログラムを記述する
- MQ4ファイルをEX4ファイルに変換する（コンパイル）
- EX4ファイルをMT4のチャートに適用する
それでは、各ステップを詳しく見ていきましょう。
2.1 ソースコード(.mq4)の作成
MQL4のソースコードを作成するには、「メタエディター」というツールを使用します。メタエディターはMT4に標準で搭載されており、MT4の左上のツールバーから起動できます。
メタエディターを起動したら、以下の手順でMQ4ファイルを作成します。
1.左上のツールバーから「新規作成」をクリック
2.「MQLウィザード」で「カスタムインディケーター」を選択
3.ファイル名を入力（例：EA CreatorsLAB）
4.その他の設定はデフォルトのまま「完了」をクリック
これで、「EA CreatorsLAB.mq4」というファイルが作成されました。
2.2 MQ4ファイルにプログラムを記述する
今回は簡単な例として、エキスパートのターミナルに「EA CreatorsLAB」と表示するプログラムを作成します。
以下のコードを追記してください。
Print(“EA CreatorsLAB”);
この1行を適切な位置に追加し、ファイルを保存します。
2.3 MQ4ファイルをEX4ファイルに変換する（コンパイル）
次に、作成したMQ4ファイルをMT4が理解できるEX4ファイルに変換します。この過程を「コンパイル」と呼びます。
コンパイルは非常に簡単で、メタエディター画面上部の「コンパイル」ボタンをクリックするだけです。エラーがなければ、EA CreatorsLAB.ex4ファイルが生成されます。
2.4 EX4ファイルをMT4のチャートに適用する
最後に、作成したEX4ファイルをMT4のチャートに適用します。
- MT4の「ナビゲーター」ウィンドウを開く
- インジケーターフォルダ内で「EA CreatorsLAB.ex4」を探す
- 「EA CreatorsLAB.ex4」をチャートにドラッグ＆ドロップ
これで、ターミナルのエキスパートに「EA CreatorsLAB」と表示されます。
まとめ
以上が、MQL4によるEA開発の基礎的な流れです。今回は非常にシンプルな例を使いましたが、この基本的な手順は複雑なEAを開発する際も流れは同じです。
まずは簡単な基礎レベルから、一歩ずつ着実に学んでいけば、必ず理解できるようになります。
この記事を読んで、少しでもEA開発に興味を持っていただけたら幸いです。
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